ウズベキスタン日本語教師滞在記
                                日本ユーラシア協会愛知県連常任理事 天野香寿美

2012年9月から、ウズベキスタン共和国へ日本語教師として赴任された天野香寿美さんからレポートが届きました。天野さんは現在サマルカンド外国語大学で日本語を教えています。





  第7回 
盛り上がある国際婦人デー(3月8日)
  三月のウズベキスタンには、八日の国際婦人デーと二十一日のナウルーズの二大イベントがあります。特に後者は「春の到来を祝う行事」であり、また「旧暦のお正月を祝う行事」であるため国民的行事となっていて、ウズベキスタンで「(三月の)お祝い」と言うとこの「ナウルーズ」を指すほどです。今回はこれらの楽しいイベントについてお話しましょう。

 まず、国際婦人デーについて。この行事は日本にはないため実は私は「ただの休日」くらいにしか思っていなかったけど、意外にも大層な盛り上がりをみせた嬉しい一日でした。先回「男の日」には女性が男性に祝辞やプレゼントをあげることをお話しましたが、国際婦人デーには私たち女性は男性から祝辞と共に花束やプレゼントをたくさん頂きました。花束なんて結婚式以来頂いたことがない私は、お祝い事には必ず花束を授受するウズベキスタンの風習を羨ましく思ったし、学生でお金もないだろうによくぞクラスの全女性や先生方にお金を出し合ってプレゼントを買ったものだ、とその努力に感動すらしました。また、八日が休日のため前日の七日に大学の幹部の方々も招いて学内イベントも開催され、浴衣や民族衣装を着た学生の踊り、セーラームーンに扮した女子学生による日本語の歌(勿論セーラームーンの主題歌)の披露やウズベキ語やロシア語による劇の公演もあり、短期間で練習をした彼らの努力にも感服しつつ楽しいひと時を過ごしました。特筆すべきは、人々だけでなく天までも私たちを祝福してくれたこと。前日の七日に冬将軍最後の贈り物とも思える降雪があったのです。雪のサマルカンドは妖精が舞い降りたように美しい。ふわふわとした柔らかい雪は全てを優しく包み込み、雪の舞い降る音だけが聞こえる真っ白な世界に一人静かにたたずんでいると、まるでおとぎ話の世界に入りこんだようです。その幻想的な美しさにうっとりしながら歩いていると、何人もの見知らぬ男性から「女性の日おめでとう」と笑顔で言われました。見知らぬ人から祝辞を贈られるなんて日本では体験したことがない私は、ただもうそれだけでウズベキスタンがますます大好きになってしまいます。

 また、ナウルーズは二十一日なのですが、当日は家族で祝う家庭が多いためか十七日の晴れた暖かい日曜日に公園で各国料理の公開試食、民族衣装を着た方々によるウズベクの歌や踊りの披露がされ、多くの人々が国民的行事を盛大に祝いました。

 ウズベキスタンではもうすぐきれいな花々やいちご、イチジク、ブドウ、杏、桃、メロン、スイカなど美味しい果物たちの競演も始まり、ベストシーズンを迎えます。サマルカンドを訪れる外国人の半分以上は日本人です。皆さん、是非サマルカンドへいらしてください。名所レギスタン広場では日本人と日本語で話したくてたまらない外大の学生達も手ぐすねを引いて皆様のご到着を待っていますよ。




 
国際婦人デーで浴衣で踊る学生たち

 

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