七月は卒業月であると同時に、学生達の結婚シーズンの到来でもあります。六月下旬ともなると結婚式の招待状を多々頂きます。招待状もウズベキスタンらしくキラキラと輝いていて美しい!カラフルな色合いの用紙に金文字の美しい書体で書かれ、装飾を凝らした封筒にきちんと包まれて渡されます。 招待状からしてそうなのですから、いざ結婚式ともなると想像に難くありません。(ウズベキスタンの結婚式は「18時〜20時からレストランで開催されます」が、実際の開始時間は1時間から2時間遅れます)一番派手だったのは、招待客を会場にいざなう合図として3メートルはあろうかと思われる角笛を鳴り響かせた結婚式。800人分の席が整えられたテーブルの上に数えきれない程の美味しそうな前菜と飲みものが並べられ、招待客はそれらを飲食しながら新郎新婦の到着を待ちます。そして、プロの楽団が華々しい音楽を奏で、綺麗なドレスを着た二人の女の子が白い花をその進路にちりばめる後方から、純白のウエディングに身を包んだ花嫁と白いスーツに金の襟飾りをつけた花婿が敷き詰められた赤い絨毯の上を厳かに入場してきます。ウズベキスタンの結婚式には音楽と踊りは欠かせないもので、音楽は隣の人と会話ができないくらいの大音量で結婚式が終了するまで鳴り渡り(式終了は夜中12時ということも多いそうです。招待客は最後までいる必要はなく、各々好きな時間に帰ります)、プロの歌手も何時間にも渡り歌い続けます。そして、結婚式専門の踊り子さんが踊り始めると招待客も踊り、新郎の家族の方が踊り子さんや踊る招待客にお金を握らせてくれます。始終音楽と踊りで賑わうお金をかけられた派手な式が真夜中まで続くのです。 ウズベキスタンはイスラム教です。子は親に、女性は男性に従うのが社会ルールなので、ビール一杯飲むのさえ夫や恋人の許可が必要です。結婚相手もごく一部の例外を除き親が決めるのが当たり前で、男性女性双方とも好きな相手がいたとしても親の決めた人と結婚しなければなりません(「親の言うことは、大統領の言葉よりも憲法よりも重く」「一切の反論は許されない」のだそうです)。また、「男性は25歳まで、女性は23歳までに結婚しなければならない」そうで、男性が30歳まで独身でいると「あの人は体に欠陥がある」、女性が28歳まで独り者なら「古いモノ」とみなされ、もう「誰からも相手にされない」のです。余談ですが、女性は結婚まで必ず処女でなくてはならず、もし結婚までに新郎以外の男性と経験してしまったのなら、処女膜再生手術を受けて結婚します。 普通の勤労者の10年間分以上の年収をつぎこんで行われる華やかな結婚式。でも私には、お互いによく知りもしない親の決めた相手と結婚し、妻は夫や夫の家族に黙々と忍従しつつ出産と家事で一生を終える人生の幕開けを表面的な賑わいでごまかしているように思えます。もちろん、最近の若者のなかには「そんな結婚はおかしい。結婚相手も自分の人生も自分で決める」とする人も増えてきてはいますが、残念ながらまだまだ少数派です。社会慣習の違いを痛感するばかりです。 |
![]() ウズベキスタンの結婚式 |