第 94回ロシア語サロン報告


 2月5日(日)午後2時から第
94回ロシア語サロンが開かれました。久し ぶりのサロンのゲストはタチアナ・サエンコさんです。キエフ出身のウクライナ人で国立キエフ大学、キエフ言語大学などで教鞭をとられ、現在は名古屋に住ん で名古屋大学で教えておられます。彼女は今年7月のロシア語特別講座の講師も引き受けてくださっています。サロンではノートパソコンを持参、プロジェク ターを使ってたくさんの画像を見せてくださいました。

最初の画像はヨーロッパ地図の中のウク ライナでした。ヨーロッパの国々の中でのウクライナの国土の広さに改めて驚かされます。キエフは現在もその大きな国の首都ですが、最初に町ができたのは5 世紀、さらに9世紀からキエフ・ルーシという国の首都となり、町には歴史的な建物が多く残っています。

キエヴァペチェルスキー大修道院、聖ソ フィア聖堂、アンドレイ教会などの美しい写真をたくさん見せていただいてから、面白い美術館の紹介がありました。展示品がすべて顕微鏡で見なければ見えな いほど小さいミニチュアばかりの美術館です。

栗とライラックの花が咲き乱れる初夏の キエフの写真を見て、くるみのケーキと紅茶で休憩した後で後半の質問タイム。2014年のウクライナの政変とロシア正教会の立場についての質問がきっかけ となって、ヴィザンチン帝国崩壊後その宗教はロシアに引き継がれたこと、モスクワの大司教とウクライナ司教、共産党による正教会のコントロールなどが話題 となり、雄弁なサエンコ先生の口からよどみなく流れ出るロシア語のあまりの速さと量の多さに参加者はびっくり。まさにロシア語のシャワーを浴びるサロンと なったのでした。