ロシア映画「神 々のたそがれ」(2013年作品)

名古屋シネマテークで上映

523日(土)〜29日(金)

上映時間 1300  1830

フルスタリョフ、車を!」などで知られる、ロシアの巨匠アレクセイ・ゲルマン監督の遺作。

ゲルマン監督は、ストルガツキー兄弟が1964年 に発表した「神様はつらい」刊行直後に映画化を考え始め、68年には脚本第一稿を書き上げていた。しかし同年8月に起きた「チェコ事件」により企画は中 断。その後政治的混乱を乗り越え、約35年後の2000年に撮影に着手、異星都市のあらゆる細部に注意を払い、06年にすべての素材を撮り終えたが、仕上 げの直前2013年2月にゲルマン監督は急逝し、脚本家の妻のスべトラーナ・カルマリータと息子で映画監督のアレクセイ・ゲルマンJr.が完成させた。


<ストーリー>
地 球より800年ほど進化が遅れている惑星に、科学者や歴史家ら30人の調査団が派遣された。その惑星はルネッサンス初期を思わせたが、何かが起こることを怖れるかのように 反動化が進んでいた。王国の首都アルカナルではまず大学が破壊され、知識人狩りが行われた。処刑にあたったのは王権守護大臣ドン・レバ(アレクサンドル・チュトゥコ)の分隊で“灰色隊”と 呼ばれる集団であった。彼らは、灰色の服を着た家畜商人や小売商人からなり、王の護衛隊を押しのけるほどの勢力を担っていた。一方、地球から派遣された学 者の一人、第17代貴族ドン・ルマータ(レ オニド・ヤルモルニク)は、 地域の異教神ゴランの非嫡出子であるとされていた。誰もがこの話を信じたわけではないが、皆ルマータのことを警戒するのだった。そんな中、知識人たちの一 部は隣国イルカンへ逃亡。そのなかには農民一揆の頭目である“背曲がりアラタ”や、錫鉱山で使役される奴隷たちもいた。ルマータはアルカナルに潜入、知識 人たちを匿うべく努めていた。ある日、ルマータは皇太子のいる寝室で当直の任務に就くがその直後、寝室に押しかけた“灰色隊”に取り囲まれ、逮捕を告げら れる。ルマータは抵抗するが結局捕まり、“灰色隊”の隊長クシス大佐はルマータに絞首刑を宣する。だが突如ドン・レバ率いる“神聖軍団”の修道僧たちが大 佐を撲殺。やがて街に“神聖軍団”が集結し、ドン・レバは“灰色隊”を殲滅させ、自らの主導による新たな政権を確立しようとしていた……。

原題「ТРУДНО БЫТЬ БОГОМ
監 督・脚本 アレクセイ・ゲルマン
2013年 ロシア映画 117