ロシア料理サークル「ペチカ」の第四回例会
2011年6月11日(土)午後5時半から東生涯学習センターの調理室でロシア料理サークル「ペチカ」の第四回例会が行われました。「ペチカ」はロシア料理を作り試食するサークルで2010年に発足し、愛知県連ロシア語講座の会話の先生、アリビーナ・ブレンコーワさん(サハリン出身)のご指導で今までにボルシチ、ペリメニ、豆スープなどを作ってきました。今回はロシア風クレープ「ブリヌィ」を作ります。今回のメンバーは男性2名、女性6名、うち一人はベラルーシ人でした。楽しい例会の様子を取材しました。
                                 服部 和

  
エプロン姿も颯爽と。アリビーナ・ブレンコーワ先生。
「さあ、始めましょう!」

 
材料:ブリヌィ(блины) 約5人分
生地:
牛乳 600cc
卵 1個
小麦粉 3.5カップ
砂糖 15g
塩  12g
重曹 小さじ 1、 酢 大さじ 1

フィリング(:начѝнки )
A)あいびき肉  200g     B)コテージチーズ
  玉ねぎ 中  1個         生クリーム
  卵   2個            プレーンヨーグルト
  塩、こしょう 適宜         砂糖

その他) バター、サラダ油、ジャムなど

 
生地を作ります。
直径30cmくらいの大きなボウル(ロシア語ではмѝска)、おたま(черпак または половник)、泡だて器(
взбивалка)を用意。



牛乳と卵を混ぜ、そこに小麦粉を混ぜていきます。なめらかに混ざったら、さらに酢に溶かした炭酸、砂糖、塩を加えます。生地を混ぜるベラルーシ人のナタリア・オレーシュコさん。娘の未来ちゃん(4歳)もお手伝いしています。


玉ねぎを5ミリ角に切るのに苦戦する大橋さん。
ナターシャさんが応援に。


卵は固ゆでにして小さく切ります。



玉ねぎはあめ色になるまでサラダオイルで炒め、
ひき肉は別鍋でよく炒めてからブレンダー(ミキサー)にかけてなめらかにします。

玉ねぎとひき肉を混ぜ合わせて


ゆで卵も混ぜ、塩、こしょうで味を付けます。
ブリニィ生地には砂糖が入っていてほのかに甘みがあるので味付けはやや濃いめにしておきます。

アリビーナ先生お手製のコテージチーズ
(творог)。コテージチーズはロシア料理には欠かせない材料です。



プレーンヨーグルトに生クリームをほぼ同量混ぜてсметана (サワークリーム)の代用に。さらにこれをコテージチーズに混ぜ、砂糖を加えます。これでフィリングはできあがり。

さあ、いよいよブリヌィを焼き始めます!  まずアリビーナ先生がお手本を見せてくださいます。  

ここでロシアの有名なことわざをひとつ!  
ちなみにブリヌィ(блины)は複数形です。
一枚ならブリン(блин 男性名詞)。  


右、アリビーナ、左、ナターシャ、ロシアとベラルーシの女性が腕を競います。アリビーナ先生はフライパン(сковорода)とブリヌィをフライパンの中で裏返すためのナイフをご持参でした。 フライパンは直径20cmくらいの小さめのものがよいそうです。フライパンをよく温めたところへ生地をお玉に一杯弱入れて、フライパンを揺すり、生地を広げてきれいな丸い形になるようにします。

日本人チームもチャレンジ!最初の挑戦者は調理師免許を持つ重光さん(左)。さすがにお上手です。
玉ねぎでは苦戦した大橋さん、きれいに焼けたブリヌィにニッコリ。(フライパンがいい具合にあたたまってくるとだれでも上手に焼けるようになるようですが、、、)


重曹が入っているので生地からプクプク泡がでてきます。中火にかけ、まわりがこんな風に白く固まってきたら エイっと裏返します。
ほらね、こんなにきれいにまあるい形に焼けました!事務局の山田さん(右)と私(服部)。


焼けたブリヌィはお皿の上に積み重ねておきます。
今度はフィリングを包みます。手前にひき肉のフィリングを置いて




まず手前を折り返し、次に両側を折りこみます。
さらにこれを向こう側に折って長方形に包みます。


コテージチーズのフィリングはブリヌィ全体に延ばして塗って手前からくるくる巻いていきます。さらに半分に切ります。
フライパンにバターを溶かし、コテージチーズ入りのブリヌィを焼きます。焼き目がついたら反対側も焼きます。


ひき肉入りの方も同様にサラダ油でこんがりと焼きます。手前のは裏返す時に破れてしまって中身が見えていますが、、、

さあ、できました!
右からひき肉入り、コテージチーズ入り、フィリングなしのブリヌィ、一番左は差し入れのサワーチェリーケーキです。
フィリングなしのブリヌィはフィリング入りのものよりもしっかり焼いて、扇状に四つに畳み、ジャムやサワークリームを添えて食べます。


紅茶もいれて
テーブルの支度がととのいました。                 
 Стол накры̀т ! 
(ストール ナクルィート)




待望の試食の時間! 
いただきま〜す!
Приятного аппетѝта !(プリヤートナヴァ アペチータ)

アリビーナ先生お手製のイチゴジャム!
Клубничное
варенье , приготовленное Альбѝной !


ああ、おいしかった!
Было очень вкусно !

御馳走様でした!(もしロシア人に招かれて御馳走してもらったら)
Спасѝбо за угощѐние !

牛乳と卵に小麦粉を混ぜた生地にひき肉と玉ねぎを炒めた具、、、と一見ごく簡単そうな料理なのですが、こうして作って見ると、ひき肉はブレンダーでなめらかにしたり、ブリヌィに具を包んでからもう一度焼いたり、、と結構手間がかかる料理だということがわかりました。また「ブリヌィを食べる時の付け合わせとか、ブリヌィを食べる時必ず用意するものは?」(たとえばカレーライスにラッキョウと福神漬みたいなもの?)という質問も出ましたが、アルビーナ先生によると「たいていはスープ」だそうです。日本語堪能な先生に料理中も質問してロシア語の単語を教えていただきました。調理の道具の名前や食品など教科書には載っていないけれど知っていると便利な単語はたくさんあります。

ブリヌィを食べながらのおしゃべり:

「料理の材料にも付箋を貼ってロシア語の単語を覚えるといいわね」
「それより前もって資料を配り、予習して来たら?」
「そして先生にはロシア語でお料理を教えてもらって、、」
「料理をする前に筆記試験をして 10問中7問以上正解の人だけが参加できることにする?」
「いや、テストのできが悪くても調理には参加できることにしようよ。でも試食できるのは成績のいい人だけにしたらどう?」

ってもちろんこれは冗談です!

ロシア語を習ってない方もぜひご参加ください。参加費は材料費と調理室使用料を参加人数で割っています。ちなみに、この日は材料が安かったこともあって一人当たり630円でした。次回は8月末か9月に冷たい野菜のスープ「アクローシュカ」を作る予定です。ご参加希望の方は事務所までメールでご連絡ください。次回の詳細が決まったらメールでご案内をさしあげます。