第51回ロシア語サロン  2004.1.25

楽しいロシアのお正月     菅野タチヤーナさん

 久しぶりの開催となった、今年初の第五十一回ロシア語サロンが、1月25日(日)、愛知民主会館で開かれました。ゲストには、日本人と結婚して昨年来名した菅野タチヤーナさんをお招きして「ロシアのお正月」についてお話ししていただきました。
 タチヤーナさんは、北シベリアのノリーリスク市出身。ハバロフスク芸術文化大学で演劇を専攻。趣味は演劇、スポーツ、読書で、和食が好きだが、「ご飯」が苦手だとか。以下は、お話しの要約です。
 
 

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 「ロシアのお正月ってどんなもの?」と聞かれたら、ロシア人なら誰でもすぐ「それは一番楽しい休日だよ。一年で一番素敵な時だよ」と答えるでしょう。ロシア人にとってのお正月は楽しいことばかりで、どんな風に新しい年を迎えようかと、ずっと前から準備している待ち遠しい休日なのです。

 ロシアでは、どんな風にお正月を祝うかをお話しするのは簡単ですが、「お正月」という言葉に伴う喜びや幸せでワクワクする気持ちは、普通の言葉ではとてもお伝えすることができないでしょう。

 年末には、アパート、家、店、会社、公園は、みんなクリスマスツリーや金銀のモールで飾られます。新年のお祝いは大晦日の夜に始まります。この日のディナ一に向けて沢山の食べ物やお酒を買い込み、料理を準備します。そして当日の夜は、家族全員や招待した友人たちが家中で一番広い部屋に集まり、ご馳走やお酒を並べたテーブルについてディナーが始まります。

 必ずテレビはつけます。だってとても面白い新年特別番組があるんですから。11時55分には国中の人が大続領の挨拶を見ます。大統領が一年を総括し、新年のお祝いを言って、12時ちょうどにシャンパンのグラスを持ち上げると、クレムリンの大時計が12時を打ち始めます。時報の鐘が12回打つ間に急いでシャンパンをグラスに注いで願い事をし、飲み干さなければなりません。もし、これが間に合えば、その願いは叶えられると言われています。

 長い間続いてきた一連の行事の後、いよいよ新年のお祝いが始まります。お互いにプレゼントを贈り、飲み、歌い、ご馳走を食べ、ダンスをし、テレビで新年の特別番組を見るのです。

 この夜はみんな遅くまで起きていますから、アパートのお隣さんがグラス片手にお祝いに来ることもあり、ディナーの後は友人の家を訪ねたりもします。町中の公園や広場には大きなクリスマスツリーが飾られています。そこには雪で作った小山があって、子供たち(時には大人も)が滑り降りて遊んだり、雪合戦をしたりします。

 ジェート・マロース(ロシアのサンタクロース)がプレゼントを入れた大きな袋を担ぎ、美人の孫娘スニェグーラチカ(雪娘)を連れて子供たちの所(時には大人の所へも)へやって来ます。子供たちは詩を朗読したり、歌を歌って彼らをもてなし、プレゼントをもらいます。こんな風にしてお祝いは数日続くのです。

 さらに、1月6日から7日にはロシア正教のクリスマスを祝います。そして13日から14日にかけて旧暦のお正月のお祝いがありますから、12月のクリスマス (ロシアではカトリックのクリッスマスと言います)の頃から約20日間もずっと、お祝いの気分が続くわけです。 

 

      ロシア語サロンに参加されたみなさん