ダンスはわが命
矢島ヴェーラさん
私はウクライナのサパロージェという町に生まれましたがロシア人です。小さい時から踊ることが好きでいろいろなダンスを踊っていました。とにかく踊ることが好きなので1994年に舞踊専門学校に入りました。そして卒業後の1999年には双子の姉のリューバといっしょに「モダンダンススタジオ」という名前のダンスの学校を設立しました。現在ではこの学校で210名の生徒がダンスを習っています。3年前に日本人と結婚して、今度は日本で専門を生かして仕事をするようになりました。現在は体操競技の指導をしていますが主にバレエの動きを教えています。ごく最近、大人のためのロシアバレエの教室も開きました。この仕事が大好きで、天職であると思っています。ダンスこそわが命、わが人生です。ロシアと日本で子供たちを教えてみて違うところは、日本の子供たちがとてもよく私の話を聞いて指示通りにしようとすることです。またダンスは楽しいものですから子供たちにも楽しく教えたいと思っています。動物を見せてその動きをまねて踊るようなダンスは子供たちも興味を持ってとても楽しんで踊ります。
私にはもう一人姉がいてナジェージダという名前です。ダンス学校を作った時はこの姉は子育てで忙しかったのですが、今ではダンス学校で教えています。私たち姉妹はナジェージダ（希望）、リュボーフィ（愛）、ヴェーラ（信仰）という名前です。9月30日にはロシアやウクライナではこの名前の三人の聖女を記念する祭日になっています。彼らは初期のキリスト教徒で信仰を捨てなかったために火あぶりの刑に処せられました。私たちはこの聖女たちにちなんでこう名前がつけられたのです。
輝くような金髪、小柄で妖精のようにかわいいヴェーラさんでした。とにかくダンスが好きで好きでたまらない彼女、ノートパソコン持参でご自分のダンス、日本とウクライナでの生徒さん達のダンスなどさまざまなダンスの映像を見せてくださいました。準備不足のために大きなスクリーンで、みんなで見ることができなかったのが残念でした。ウクライナで小さな子供をダンススクールに行かせる親は将来プロのダンサーにしたいとおもっているのかという質問がありました。そうではなくてバレエはすべての基本、姿勢もよくなるし、体の動きがきれいになるからという答えでした。
