2001年夏のロシア  6年ぶり、変貌に驚き
                                                                                 
平野百合さん(ロシア語受講生)
 今年の夏は、モスクワ、サンクトペテルブルグの気温が30度以上になるほどの暑さでした。6年ぶりに訪れたロシアは,様々な面で変貌を遂げていました。
 モスクワの街では、キャミソールにミュールという日本と同じファッションの若い女性たちや上半身裸になった若者が、公園の芝生の上で楽しそうに過ごす姿が見られました。子供たちも裸になって噴水で水遊びをしていました。
 赤の広場近くのホテル・ナツィオナーリに泊まっていましたが、このホテルは革命前からあって、今までここに滞在した有名な人達の写真が飾られていました。レーニン、スターリンに始まって、アラン・ドロン、シラク仏大統領など各界の著名人ばかりです。現在は外資系ホテルチェーンの傘下で、内装はクラシックながら、設備は近代的で快適でした。
 モスコフスキーというレストランでは、ロシア民謡の生演奏を聴きながら豪華な食事ができます。ただし、価格は日本のホテル同様に高い。街中には、それくらいの値段の高級レストランは多くあるそうです。お金持ちのロシア人が増えたことが分かります。
 サンクトペテルブルグでは,イサク寺院前のホテル・アングレーチェルに泊まりました。ここも歴史あるホテルで、1925年に詩人のエセー二ンが亡くなったと、壁に書かれてありました。
 今回の案内役をかって出てくれた建築・美術を大学で教えているロシア人の知人は、ロシアで教授をしていても生活できないような薄給なので、スペインの大学でも教えているとのことでした。
 美術の専門家だけあって、エルミタージュやトレチャコフ美術館などでは、詳しくイコンや絵画について説明してくれました。エルミタージュの職員食堂で食事をするなど貴重な体験もし、いい思い出になりました。